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(ネタバレ有・不快注意!)「平成ライダーvs昭和ライダー 仮面ライダー大戦feat.スーパー戦隊」を見て、なんか複雑な気分になる。

      2014/09/17

2014-04-06 12-14-0001「平成ライダーvs昭和ライダー 仮面ライダー大戦feat.スーパー戦隊」を観ました。
シナリオの勉強をしていて、特撮も好きだとこういう映画は酷です。
「映画」に関して考える機会にはうってつけかもしれません。

以下、ネタバレあり。
さらに、本作のファンの人は読まないことをお勧めします。
かなりdisっております。

あらすじ

仮面ライダー鎧武こと葛葉鉱汰はふとしたことから工事現場の亀裂を調査。
その過程でバダン帝国に追われるシユウという少年と知り合う。
しかし、鉱汰の前に本郷猛=仮面ライダー1号が現れる。
バダン帝国の件に関して、平成ライダーの関与を拒否する昭和ライダーたち。
一方、平成ライダーも門矢司=仮面ライダーディケイドを中心に集結しようとしていた。
しかし、乾巧=仮面ライダー555(ファイズ)はその誘いに乗り気ではない。
昭和ライダーが平成ライダーを敵視する理由とは?
シユウがバダン帝国に追われる理由は?
彼らの前に現れた仮面ライダーフィフティーンの正体とは?

映画と言いたくない。

本作の見どころは、顔出しの主要キャストの面々がオリジナルテレビシリーズと同じキャストを起用している点です。
しかも、ちょっと顔出し程度ではなく話にガッツリ絡んできます。
特に、仮面ライダー1号こと本郷猛役の藤岡弘、の出演はかなり大きく取り上げられましたね。

しかし、言ってみれば見どころがそれに尽きてしまうのです。

話はそれなりに重いテーマを扱っているのですが、それが生かし切れていない。
それは後述する理由からなのですが、原因は映画の企画自体にあると思います。

つまり、仮面ライダーディケイドから「過去のライダーが出る」という事を東映はちょくちょくやってきましたが、それで客が集められると知ったからか脚本があまりにも雑なのです。
「お祭りだから」といえば終わりなのですが、お祭りはもっと楽しいものです。

映画は脚本、画作りなど複数の要素が詰まった高度な表現手段であってほしい僕にとっては、本作は「劇場版」であり、映画と呼ぶのには抵抗があります。

 

主人公不在の脚本

そもそも、本来の主人公が誰かわからないのです。
無論、複数の主人公が平行に活躍する作劇もあるのですが、そういうのは親切と言えません。

一人の主人公が何かに出会って物語が始まり、葛藤を経て答えにたどり着くのがスタンダードであるべきです。

しかし、本作では鉱汰なのか、巧なのか、司なのか、シユウなのか。
結局誰の物語なのかはっきりしません。

複数ならば、それなりの理由があってしかるべきなのですが、本作はキャスト主体の作品なので見た人が懐かしくて「豪華!」という以外のメリットはありません。
無論、それでお金が回収できるのですから、否定するものではありませんが、好きではないという事です。

確かに僕は仮面ライダー555のファンで乾巧のその後がオリジナルキャストで描かれたのはうれしいです。

しかしそれとこれとは話が別で、作品のクオリティが低いのはお金を払った身としてがっかり。

 

過剰なサービスはいらない

平成ライダーは大人の鑑賞にも耐えうる特撮番組です。
深いテーマを掘り下げ、それこそ石ノ森章太郎の作ったライダーのカタルシスを、何らかの形で引き継いでいきました。

確かに本作のテーマは深い。
しかし、それ以上にサービス的な演出が目立ちます。

その最たるものが、ラストの「平成対昭和」の対決です。
物語自体は、その前に完全に終わっていた。
それを台無しにするような展開。
起承転結とは何なのか。

はたして、観客はそんなに平成と昭和の決着を心待ちにしていたのか?
確かにサイトでは公開前に「どちらが勝つか」と投票をしていましたが、それは東映があおったという事ですよね?
別にそこははっきりさせる必要なんてないんですよ。
話と関係ないんだから。

「feat.スーパー戦隊」も別にいりません。

 

(少しは褒めるよ!)昭和ライダーの活躍!

とはいえ、面白い部分はありました。
まず、過去ライダーの顔ぶれ。
平成ライダーはオリジナルテレビシリーズの時そのままで、昭和ライダーは単純に燃えましたね。

個人的には本郷猛には「はっはっは……! 騙されたなショッカー!」的な高笑いをしてもらいたかったのですが、なかったですね。

さらに仮面ライダーZX(ゼクロス)=村雨良役の菅田俊の顔が怖すぎます。
暗闇大使→村雨良という展開も「顔が怖いから」に違いないと思います。

さらに、昭和ライダーたちの変身シーンは特に見ものです。

昭和と平成の仮面ライダーの違いの一つに「変身バンクの使用」があります。

平成ライダーは物語の流れを止めずにワンカットに近い形で、CG処理で変身していきますが、昭和の時代はCGもないのでそうはいきません。
変身用の映像を挟み、それがまた一つの見どころになったりしていましたが、本作では平成との統一性も兼ねてか、昭和ライダー勢もCGの合成による変身を見せます。
あれは単純に面白かったです。
Xライダーの変身時のキラキラした背景が、本人から出ているものだとは初めて知りました。

あと、昭和ライダーではないですが、仮面ライダーフィフティーン役の板尾創路もいい味出してました。

 

花?

花とかね。勘弁してほしいです。

 

まとめ

目を向けなくてもいい部分に、僕は目を向けているのかもしれません。
しかし、僕は本作をこう評価したという事です。

商業映画というものを考えるよい機会だとも思いました。

しかし、僕はもう東映の「ヒーロー大戦」系の作品は、映画館で見ないと思います。
DVDで十分です。

実際、払うお金が安ければ、思う事も変わるんですよ。

どちらにせよ、脚本を勉強している人がライダーを好きだと、ファン目線で見ようとしても、何かと目についてしまうという事です。
作家志望は、そういう覚悟をするべきです。

@babarts1979
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  1. […] パー戦隊」を観ました。 [紹介元] (ネタバレ有・不快注意!)「平成ライダーvs昭和ライダー 仮面ライダー大戦feat.スーパー戦隊」を見て、なんか複雑な気分になる。 | mo! もあざん […]

  2. 実際 より:

    かなり的を得た感想が書かれていたと思います!実際、もうヒーロー大戦系映画は高いお金を払って劇場で観る必要は無いと、私も思います。もはやレンタルでさえ観る気が起きない私などより、余程ライダー愛が強い方だとお見受けしました。

    • 馬場貴生 より:

      コメントありがとうございます。
      ライダー単体の激情版はまだ見れるのですが、大戦系は物語の破綻が過ぎますね。
      movie対戦も、もはや構成が一本調子なので、映画としてはもう見れないです。
      ライダー愛ですか?(笑)
      どちらかというと、特撮愛ですw

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