わが国には八百万(やおよろず)の神様がおわすとか。町を歩けば神社仏閣はもとより、小さな祠(ほこら)や石仏など至るところで目にします。
神様たちも庚申様、蚕玉様、水神様、秋葉様、金比羅様、稲荷様、浅間様……と多種多様。全国各地から神様を勧請し、道の脇や家の中に祀り幸せを願った先人の思いが、一つひとつに込められています。
高森町の神様 BEST5
平成6年発刊の「高森町石造物目録」には、町内の石造物一つひとつの内容が地区ごとに載っています。これを参考に、町内の神様BEST5を抽出しました。結果は次のとおりです。
※数(柱)についてはカウントミスもあります。おおよその数とご理解ください。
第5位 秋葉大権現 金毘羅大権現 〈32柱〉秋葉神社は静岡県春野町(現浜松市)の秋葉山に鎮座する防火・火除けの神。金比羅神社は香川県琴平町に祀られた航海安全、商売繁盛の神様です。
第4位 水神 〈40柱〉
農耕にとって欠かせない「水」の神様。田んぼや用水路沿い、水源地、また湧水箇所や井戸などに祀られています。
第3位 蚕玉様 〈46柱〉
かつて地域に繁栄をもたらした養蚕・製糸業。繭の豊作を願い建立されました。
第2位 庚申 〈71柱〉
庚申とは干支の庚申(かのえさる)のこと。庚申信仰は60日に一度めぐってくる庚申の日に、その夜は眠らずに過ごし長寿を願う民間信仰です。
第1位 馬頭観音 〈555柱〉
頭上に馬頭をいただく観音様で、ヒンズー教のビシュヌ神の化身とされています。長い耳、三眼で牙をもつ姿は牛馬の守護神としてあがめられ、無病息災を祈願しました。
神様BEST5の合計は744柱です。「高森町石造物目録」には総数2,531の石造物が載っています。中には「神様」以外の石造物も一部含まれていますが、BEST5の神様が3割近くを占めていることになります。
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