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ありがとう 松川高校ボランティア部


東日本大震災から15年となる2026年3月8日、松川高校ボランティア部による「3.11追悼セレモニーin松川」が、松川中央小学校校庭で開催されました。
同校ボランティア部はこれまで、宮城県石巻市をはじめとする東北への支援活動を行ってきました。ボランティア(支援)から始まった活動は、被災地の人々とつながる「交流」へと発展し、部員一人ひとりの成長を促す「学び」へと変化発展してきました。
冒頭の挨拶で部員のみなさんは、「これからも東日本大震災のことを〝忘れず伝え〟、〝寄り添い続ける〟〝自分事として考える〟気持ちを忘れず、犠牲になられた方々のご冥福をお祈りします」 「私たちの活動は微力ではありますが、決して無力ではないと信じて、震災の記憶をつないでいきます」と述べています。

セレモニー会場の様子
出番を待つバルーン

一人ひとりの思いをのせて バルーンリリース
ボランティア部のみなさん。ご苦労様でした

2019年3月にTAKARTが発刊した冊子「TAKART EXTRA EDITION」に、松川高校ボランティア部顧問の菅沼節子先生が、冊子に寄せてくれた記事が載っています。以下、全文を抜粋します。            
  ボランティア活動の意義と可能性   ~地域と連携した活動が高校生にもたらすもの~   
  長野県松川高等学校 ボランティア部    顧問 菅沼節子

■ボランティア部の活動    
松川高校ボランティア部は地域に根ざした活動から国際社会や被災地域支援に協力する活動まで、主に4つの領域で活動しています。   
1つ目は「地域へのボランティア活動」です。地域で行われるイベントやチャリティー活動などに参加させていただいています。   
2つ目は「国際理解・国際協力活動」です。飯田市のカンボジアスタディーツアー、松川町のコスタリカスタディーツアーへの参加、イラクの白血病の子どもたちへの支援活動をしています。   
3つ目は「緊急支援活動」です。広島土砂災害、熊本地震など、「ニーズをつかみ、直接被災された方の元へ」をモットーに活動しています。   
4つ目は東北支援・交流活動の継続です。生徒会や地域の方と連携しながら、震災直後に避難所となっていた石巻市立湊小学校に咲いていた「ペチュニアの花」を、地域の方と種から育てて毎年石巻に「お里帰り」をしながら交流を続けています。生徒が「花という笑顔を東北へ」とネーミングしました。

TAKARTが初めて参加した追悼セレモニー会場にて、ボランティア部のみなさんと(2018年3月11日)

■ボランティア部独自の活動   
ボランティア部では、地域のおいしいりんごを石巻市内の小中高校や仮設住宅などにお届けしながら交流を深めてきました。活動2年目の春には当時の部長から「りんごを寄付していただいている農家さんのお手伝いにいこう」と嬉しい発案がありました。以来、休日や放課後を利用して、摘花や花摘み、葉摘み、収穫などりんご農家さんのお手伝いに伺っています。四季折々の作業の合間にいただくお手製の漬け物や煮物を囲んでの団欒は至福のひとときです。 

りんご農家さんのお手伝い

■継続することの大切さを学ぶ   
これらの活動を通して、石巻の皆さんから「毎年わざわざ遠くからお花やりんごをありがとう」「松川高校の皆さんが忘れずにいてくれることが、私たち被災者の生きる力や励みになっている」「今年も会えてよかった。来てくれなかったたらどうしようって町内会で話してたよ」等々、被災者の思いに寄り添い続ける活動への感謝の気持ちや心情を、直接東北へ足を運んでお聞きします。    
活動を通して部員たちは「継続する・繋がることの大切さ」「先輩たちの築いた伝統の重み」を実感します。また松川町の皆さんからは「頑張れ」「応援してるよ」などお褒めの言葉や励ましの言葉を頂きます。活動を知った地域の有志の方が「東北を支援する町民有志の会」を立ち上げてくださり、共同購入したり一緒に石巻に行ったりして交流を陰で支えてくださっており、部員たちにはとても力強い存在となっています。

石巻市立湊小学校との7回目の交流

■一人ひとりの成長を後押し    
ボランティア部に入部する部員の多くは「人の役に立ちたいから」と入部してきます。しかし、多くの地域の方々とふれあい連携したり東北の方々との交流体験を通して、地域の皆さんの温かさや懐の深さ、四季折々の自然の豊かさにふれる中で、ボランティアをさせていただくことへの「感謝」の念と、何よりも自分たちが「人のお役に立っている」という実感を肌で感じ「自己肯定感」や「自己有用感」が醸成されてきます。すると、自然に周囲の方々への「思いやりや気配り」が生まれ、自分で能動的主体的に考えて行動できるようになってくれます。まさに、部員一人ひとりを育てて頂いているのです。

74名が犠牲となった児童の冥福を祈って被災当時の大川小学校に花を植える

■学び続ける必要性を実感    
これらの活動が実践として試されたのが、昨年長野県内で開催された「第42回全国高等学校総合文化祭」です。    松川高校ボランティア部は「満蒙開拓」に関するフィールドワークの企画運営を担当しました。長野県初開催という未知の世界に向かって皆で試行錯誤しながら考え、ぶつかり合いながらも話し合い、学び、人と繋がり、過去の歴史と未来の共生社会のあり方について向きあいました。全国の高校生に発信し、繋がり、「命の尊厳」や「平和で穏やかな世界」を維持するために「時代を見る目を養うことの必要性」を肌で感じ、そのために一生「学び続けることが必要だ」と力強く発表してくれました。

総文祭満蒙開拓平和記念館にて平和セレモニー

■可能性・有効性は無限   
ボランティア活動が「大人への階段」を上りつつある高校生の心身にもたらす可能性や有効性は無限です。多様性(ダイバシティー)を受け入れ、「君汲川流我拾薪(君は川流を汲め我は薪を拾はん)」(広瀬淡窓)の協働の精神によって地域で育てられた部員たちは、その後の人生をも左右するような揺るぎない自我の形成に役立ち、意義深い活動だと実感しています。種を播き、時には厳しく教え時には優しく寄り添い、愛情と手間暇をかけて育てれば、可愛い芽を出し大空に向かってすくすくと逞しく育ってくれると日々部員たちに教えられています。地域の皆様方に感謝です。

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