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高森寺院めぐり[1] 隣政寺本堂向拝

「山の寺」の名で広く知られる隣政寺は、古くより祈祷寺として人々の信仰を集めてきました。天正年間に日蓮宗の寺院として開かれたといわれ、江戸元禄年間に現在の天台宗に改宗しました。

山の寺のとおり、標高890メートルの高地に立つ隣政寺境内は、冷涼で凛とした空気感に包まれ、山門、本堂、蚕玉堂などの伽藍は威風あふれる姿を見せています。 

中でも必見は本堂向拝の彫刻群。虹梁の子持竜や左右の蝦虹梁の昇り竜・降り竜などは、立川流の彫刻師・立木音四郎種清の作として知られています。種清は立川二代和四郎冨昌の弟子で姓は立木ですが、立川姓を名乗ることを許されていたほどの逸材でした。精緻な彫刻は躍動感と気品にあふれ、見るものを敬虔な気持ちにさせてくれます。 

山門までの参道は「哲学の道」と呼ばれ、桜や山あじさいなど四季の草花が美しく咲き競います。旧参道沿いには西国三十三ヵ寺の観音石仏が安置されています。 

普門山 隣政寺 高森町山吹2357  冊子TAKART 第8号(2014年11月)掲載

隣政寺本堂
隣政寺本堂

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