高森町内には2500近くの神様(石造物)があります。中でも史跡や社寺周辺には多くの神様が集積しています。ブラタカモリでは、町内の特に数多くの神様たちが鎮座する「神々の座」をめぐります。第一回は吉田城山です。
吉田城山は戦国期の豪族・松岡氏の家臣であった吉村氏が本拠を置いた城跡です。 主郭(一の曲輪)は城跡東端部の吉田学校跡の30アールほどの平場です。二の曲輪との間に一の堀があり、その南の一部分ははっきり残されています。二の曲輪は、40アールほどの平場で、東半分は旧吉田学校の校地でした。西北端に太子堂、その東南に御嶽社及び多数の石碑が立っています。二の堀は道路になっています。三の曲輪については、城跡と考えるかそうでないと考えるかの二説があります。 この吉田城山城の北東には吉田本城・古城があり、これらの城と共に松岡本城の北の守りを担当し、松岡本城の支城であると考えられています。(『吉田の里 歴史散歩』参照)(下絵図:宮坂武男著『図解 山城探訪 第7集 下伊那編』より)
神々の座 吉田城山をブラタカモリ
■一の曲輪:城山の東端に稲荷社、蚕玉社、天満宮の祠があり、それぞれ祭神が祀られています。
■二の曲輪:参道から鳥居を通り玉垣を抜けると、右に「駒ヶ嶽」、左に「蠶魂大神」の大きな碑が。その奥は御嶽社を中心に御嶽信仰の神々がズラリ並んでおり、その様は壮観です。さらにその奥には太子堂が立っています。
■三の曲輪:二の堀の西の平場に七面社があります。周囲は人の手が入っていないようで、かなり荒れています。
◇城山七面様 妙法観音妙智力・能救世間苦碑/南無妙法蓮華経日蓮大士碑
城山の神様たち
◇城山お太子様 成田不動尊碑/半僧坊大権現碑/馬頭観世音大士碑
◇城山御嶽様 不動明王像/八海山大頭羅神王碑/天子碑/秋葉大権現・金毘羅大権現碑/覚明像/諏訪大明神碑/三笠山三宝大荒神碑/覚明大菩薩碑/摩利支天碑/意波羅三神碑/梵天帝釈天王碑/大巳貴命・少彦名命碑/三笠山刀利天宮碑/摩利支天碑/八幡大神宮・天照皇大神・春日大明神碑/東照大権現碑/大江大権現碑/日嶽大権現碑/岩戸大頭羅白神王碑/熱田皇大神碑/加茂大神・熊埜大神碑/熊埜大神碑/蠶魂大神碑
TAKART調査隊で紹介している勝又恒一先生の『高森町石造物絵図』には、城山周辺が下の写真のように描かれています。
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