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TAKART調査隊

まちの企業 訪ねある記[1] 株式会社ツバサ

みなさんは高森町の企業をどの程度ご存知ですか。
「名前は知っているけど、何をつくっているのかな」。
「すごい技術をもっているって聞いたけど、よくわからない」。
社名は知っていても、仕事の内容までは知りませんよね。でも、町内にはすごいこと、珍しいことをやっている会社がいくつもあります。TAKART調査隊ではそんな会社を訪ね、お話を聞き、ホームページで紹介していきます。「すごい、珍しい」をみんなでシェアしましょう。

1 ツバサは何をつくっているの。

ツバサは精密部品をつくっています。
精密部品の多くは鉄やアルミ、ステンレスといった金属(鋼材)ですが、ツバサの精密部品はセラミックを加工したものです。飯田下伊那ではとても珍しい加工業務です。

2 セラミックについてもう少し詳しく教えて。

セラミックとは「非鉄金属材料のパウダーを製品に合わせて調合し、成形した後に焼結して製造される素材」です。狭い意味では陶磁器、広い意味ではガラスやセメントなど窯業製品の総称です。
ツバサが扱う素材は「ファインセラミックス」と呼ばれます。これは精選・合成された原料粉末を用いて、精密に調整された化学組成をもつ高精密なセラミックです。
ファインセラミックスは耐摩耗性・絶縁性に優れるもの、耐熱性や高温強度・硬度に優れるものなど、鋼材にはない特性をもっています。その優れた特長を活かして、部品や部品をつくる治具として、あらゆる産業分野で幅広く使われています。

3 ツバサで加工しているファインセラミックスにはどんな種類があるの。

ファインセラミックスにはさまざまな種類があります。ツバサでは主にアルミナ、ジルコニア、窒化ケイ素、炭化ケイ素を扱っています。アルミナは酸化アルミニウムが主成分で、耐摩耗性、絶縁性に優れ、比較的安価なため幅広い用途に使われます。ジルコニアは酸化ジルコニウムを主成分とし、他にはみられない強度と破壊靱性値をもっています。窒化ケイ素は炭化ケイ素に次ぐ共有結合の強さをもち、耐熱性、高温強度、硬度に優れています。炭化ケイ素は耐熱性、耐摩耗性、耐食性に優れ、高温構造材料に適しています。

ツバサのファインセラミックス製品

ツバサのファインセラミックス製品

ツバサのファインセラミックス製品

4 ツバサのここがスゴい!

①精密部品の多品種小ロット生産
ツバサは、難しいといわれる「多品種小ロット生産」が得意です。このためには、加工能力の広さと加工精度の高さを持ち合わせていなければなりません。注文は1個から対応可。円筒・平面・成形・ネジ加工・ラップなど、何にでも対応できる広い加工能力があります。加工精度も外径・内径公差5μm(0.005ミリ)以内、真円度・同軸度・平行度等は1μm(0.001ミリ)以内で、φ0.15~の細穴加工などの微細加工も可能だそうです。

ツバサの製造ライン
ツバサの製造ライン
ツバサの製造ライン

②セラミックの特性を完璧に知りつくしている
精密級の精度をクリアするには、多様な設備はもちろんですが、多品種加工なので、その都度加工方法は異なります。「どの設備を使い、どのような工程で加工するか」。素材の特性を熟知した上で最適な加工方法を選択できる技術者の経験値が何より必要になります。

③加工した部品は最先端の機器に使われる
ツバサが加工した製品は半導体製造装置、電子機器製造装置、医療関連機器製造装置などの先端機器に組み込まれます。私たちの身の回りの製品にも、間接的関係しているのです。

5 ファインセラミックス加工の基礎知識 ─加工はダイヤモンドで─

世界一硬い物質はダイヤモンドですが、次に硬い物質はセラミックスの一種とされています。そこで、セラミックス加工にはセラミックスより硬い人工のダイヤモンドが使われます。特殊な接着剤で人工ダイヤモンドを円盤状の砥石の先端に付着させ、研削盤で磨き加工していきます。

6 ツバサの歴史は

1973年、モーター部品の旋盤加工から創業しました。81年に超硬合金部品の研磨加工を開始し、96年株式会社への組織変更に合わせて、セラミック加工に参入しました。2004年にISO認証取得、14年に工場を増設しました。

7 社長の夢は

本田勝社長は「用途の広いファインセラミックスの可能性は大きい」といいます。「当社の部品は手のひらサイズから米粒ほどのものまで、精度が求められる小物が中心。それらの多品種少量生産が得意技術であり、この点は一貫しています」。
2024年には生産能力の向上を狙って、グラインディングセンターの増設を計画しています。当面の課題は人材の獲得と新たな市場開拓。「当社は現在、半導体関連部品が柱ですが、今後は医療や車両、電子機器関連分野にも今以上に挑戦していきたい」と将来の展望を語ってくれました。

本田勝社長

本田社長はじめ社員のみなさん、お話を聞けて楽しかったです。
お忙しいところ、ありがとうございました。

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