座光寺のとっておきの石垣を見に行こう。
4年ほど前、仕事で飯田市座光寺の石垣を調査しました。座光寺には多くの石工(石材を加工し石垣等を造ることを生業とする人)がいたそうで、その数は近隣他地域をしのいでいたといいます。松川や天竜川などから採れる原料石にも恵まれていました。
そんな歴史を反映してか、座光寺には貴重な石垣や石の構造物がありました。なんてことない石垣ですが、よく見ると積み方にもさまざまな意匠が凝らされており、美しさを感じます。古いと思われる石垣、歴史的に重要な石垣のいくつかをご紹介します。ぜひ訪れてみてください。
※当記事は飯田市座光寺地域自治会発行の「麻績の里 座光寺便 第32号」(令和2年3月)を参照しています。
石垣の主な積み方
■石の種類(加工)から分類すると
野面(のづら)積み……自然の石をそのまま積む方法
打ち込みハギ……石を打ち欠くなどして整え、石同士の隙間を減らした積み方切り込みハギ……石同士がぴったり合うよう接合面を加工して積む方法
玉石積み……大きさのそろった丸い自然石(玉石)を積む方法
■石の積み方から分類すると
乱積み……大きさや形の不ぞろいな石を不規則に積む方法
布積み……大きさがある程度そろった石を、横の目地(継ぎ目)をそろえて積む方法
落し積み(谷積み)……石を45度傾けて、下の石と石の間の谷間に落とし込んで積む方法
※順番に向きを入れ替え、弓矢の羽根のような模様に積んだものを「矢羽根積み」ともいう
※〈 〉で記した積み方については専門的知見を得たものではありません。
一部の石垣は、現在目にすることはできません。
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