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TAKART調査隊

MISSION 26「高森町のお地蔵様!を調査せよ!」

タカート調査隊-26

ボス:高森町にお地蔵様があるのは知っているな。
隊員:お地蔵様ですか、たくさんありそうですね。
隊員:瑠璃寺の六地蔵様はよく見ますね。
ボス:他にもお地蔵様はあるはずだ。
隊員:全てですか?
ボス:それは任せる!高森町のお地蔵様について調査して来い。
隊員:了解しました!

隊長:調査をする前に、お地蔵様について勉強をしようと思う。
隊員:そうですね。
隊員:それでは、瑠璃寺のご住職にお話を聞けるように連絡をしますね。
(後日、我々は瑠璃寺の瀧本住職にお話をうかがった。)

お地蔵様について

隊長:ご住職、お忙しいところお時間を頂きありがとうございます。住職:お地蔵様についての話ですね。
隊員:はい、お願いします。特に六地蔵様について教えていただけますか?
住職:それでは…… 観音様やお地蔵様(正式には地蔵菩薩)は人々を守るために祀られています。
   特にお地蔵様は子供の守り神として祀られています。
   中でも六地蔵は6つの世界【六道】を守護する仏様とされています。
   六道とは、仏教において衆生がその業の結果として輪廻転生する6種の世界のこと《天上道、人間道、餓鬼道、修羅道、畜生道、地獄道》です。

瑠璃寺の六地蔵

住職:この六地蔵様を見て何か感じませんか?
隊員:手に持っているものが違います。
住職:お地蔵様が手に持っているものは、錫杖、珠与願印、如意宝珠、梵篋、施無畏印、経巻が一般的です。
隊員:笠をかぶっていますが、少し前までは毛糸の帽子をかぶっていたような……。
住職:寒い時期は毛糸の帽子になります。地元のご婦人がかぶせてくださいます。
隊長:昔からこんなに離れていましたか?
住職:中央道よりも下にあり、道路の改修工事で現在の位置に移動されました。以前の場所は通称「石佛」といわれている場所で、そこから縄文や弥生の遺品が発掘されています。

瑠璃寺の六地蔵

 台座を見てください。そこに寄進者のお名前が彫られています。六地蔵様は大島山村内の41名の皆さんからの寄付によって建てられました。1855年、安政2年のことです。
 (資料:後世に伝えたい話)隊員:首や胴体に亀裂があります。
住職:首や胴の亀裂ですが、これは倒されて割れた証です。皆さんにはこのことをよく知っていただきたいです。
 ※廃物毀釈(はいぶつきしゃく) 明治元年(慶応4年)明治新政府が神祇官を設置して、太政官布告で神仏分離令を発令し、勤王と佐幕の戦禍を治めたあとの思想統一の上で神道を推し進めた。やがて廃仏毀釈という暴力行為にまで発展して、多くの貴重な文化財が失われた。
 高森町は、山吹地区に全国でも類を見ない国学四大神を祀る本学神社がありました(TAKART調査隊ミッション13にて調査)。国学が盛んな地域でありながら、北・中信地区に比べ軽い被害だったといいます。追分から領法寺へ下る道のお地蔵様は首を切られるなどの被害がありましたが、領法・光明・隣政の3つのお寺は直接の被害がなかったそうです。
 瑠璃寺では、六地蔵様は倒されたり首を掻き切られたりしましたが、そこより上は仁王像がにらみをきかせ、狼藉者を寄せ付けなかったそうです。
 (資料:むかしばなし 古里の伝説と民話)
隊員:今の時代では考えられないようなことが起こっていたんですね。
住職:六地蔵様はお寺の参道に並んでいることが多いです。人々を守るために、いつでも、誰でもお参りできるようにつくられました。
隊長:ありがとうございました。

出砂原の六地蔵

出砂原の六地蔵

隊長:消防団1分団1班の詰め所前にあるのでいつも見ていたな。
隊員:1体に亀裂がありますね。
隊長:出砂原商店街通りに六地蔵様について看板が設置されているから見に行こう。
隊員:高森町の六地蔵様について書かれていますね隊長:ちょっと待て! 町には4ヶ所も六地蔵があるんだな。
隊員:本当だ!2ケ所だけだと思っていました。調査にきて良かったですね。
隊長:ボスも知らなかったことだから褒められるぞ。

隣政寺の六地蔵

隊長:1860年、万延元年建立、光専寺の山門前に並んでいる。
隊員: やはり亀裂がありますね。でも、山門前にあるからとても良いですね。

隣政寺の六地蔵

隣政寺の六地蔵

隊長:隣政寺までの道に六地蔵様はなかったな。
隊員:看板には書かれていたから見落としたんですかね。
隊長:お寺の方に聞いてみよう。ピンポーン!
隊長:町長! ご在宅だったんですね。お聞きしたいことがありまして。
町長:かっこいい服装だね。
隊長:調査隊で六地蔵様を調べていますが、隣政寺の六地蔵様はどこにあるんですか?
町長:それは、ありがとう! 六地蔵様は追分からの参道にあります。今は哲学の路に入ってすぐの所です。
隊長:哲学の路にあるんですね。ありがとうございます。隊長:哲学の路は確かに参道だな。
隊員:発見しました! 立像ではなく石に彫ってあるんですね。
隊長:浮き彫りという方法でつくられたものだそうだ。壊された痕もないな。
隊長:六地蔵様の前の紫陽花が咲くと綺麗ですね。

調査報告

高森町には六地蔵様が4ヶ所ありました。
それぞれのお地蔵様には多くの歴史があり、そして、多くの方々が祈りを捧げたのではないでしょうか。
親しみ深いお顔立ちを拝見できとても充実した調査となりました。ご協力頂いた皆様、ありがとうございました。

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