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南信州 音・匂い・色の風景


南信州広域連合が2001年10月に発行した『南信州広域だより』に、当地方らしい「音」「匂い」「色」を切り口にした風景の特集記事が載っています。        
多くの南信州在住者から募集し編集したようで、やや大仰な感はあるものの、斬新な発想でしっかり調査し、丁寧に作り上げた様子が内容から伝わってきます。      
四半世紀も前の小冊子ですが、郷土愛が随所に現れ、「ふるさと再発見」の一助としても有効かと思います。ぜひご一読ください。

表紙

「南信州は四季が明瞭で、南北作物の境界域に当たることから、移ろう季節の色や匂い・音の豊かさに恵まれている」とあります。時間(四季)も空間(地形)も多様性に満ちています。

導入(凡例)

南信州は人の感覚で風景を体感できる、広すぎず狭すぎない空間の広がりがある。─手前味噌の感は否めませんが、確かにそのとおり!

音の風景

せせらぎ、天竜川、カエルや蝉の声、花火の音、祭りの笛や太鼓……。いろいろな「音の風景」に気づきました。

匂いの風景

「暮らしの中には、どの季節にも食の匂いが漂っています。それらは季節感を伝える旬の匂い。自然の恵みの豊かさを表している」

色の風景

「黄昏時の夕陽を受けた南アルプスの夕映えは、ほんのわずかな間、赤と紫の交わった輝くすみれ色に満たされます。一瞬に永遠を見るような美しさは、冬の代表的な色風景です」

まとめに代えて

冊子制作に際し寄せられた自由回答(コメント)を参考に、この頁で総括しています。消えた音・匂い・色の風景として、下駄の音、水車、和傘に当たる雨音、繭を煮る匂い、トイレの汲み取りの匂い、飯田線の下駄電特有の匂いなどが挙がっています。音はデジタル音に、匂いはおとなしい香りに変わってきました。

一覧表

多くの方から出された南信州らしい音・匂い・色の風景を一覧にした頁です。「春」「夏」「秋」「冬」「通年」に分け、それぞれ「自然」と「生活全般」に分類しています。


後記より    
「用と美」─機能と美観の釣り合いは、地域づくり・景観づくりの場でよく語られるところです。そしてこの用と美のバランスの支点は、数値化・マニュアル化できない一人ひとりの感覚や感性といったものに依拠しています。     
南信州の風景を五感で捉えたとき、どのような結果が見えてくるのか……こんな無謀な特集を組んでしまいました。一覧にまとめる作業も、ニュアンスの異なるものを最大公約数で括る手法で、精緻を極めた作業というには到底及びませんでした。それでも、文中で大雑把に特徴を流し見たように、ここはその傾向を各自〝感覚的〟に読んでいただければ嬉しく思います。    
  葱(ねぎ)白くあらひ上たる寒さ哉  
芭蕉は葱の白に冬の寒々しい空気感を表現しています。部分で全体を語る、繊細で剛胆な感性。このような感覚を南信州の自然の中で少しでも培いたいと思います。

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